皆さんの周りで学生時代の友人から「独立して起業するから仕事を手伝わないか」と声をかけられた経験はありませんか。
- 「面白そうだから手伝おう」
- 「友達の頼みだしな…」
- 「いまの仕事に不満があるしこれはチャンス?」
- 「やりたい分野の仕事だからやりたい」
- 「”友達と一緒に仕事をして成功した”という話もあるし」
という夢物語を描いているなら後悔しますよ。
この記事では、私の実体験をもとに「起業した友達と一緒に仕事をしても99%失敗する理由」について紹介します。
勧誘された仕事:ウェブ関連の仕事でした
2017年、大学の頃からの友人である「自称SE社長:屑隆(仮名)」に独立するから一緒に仕事をしないかと誘われて一緒に仕事をはじめました。
誘われたときは私も会社を辞めてちょうど目標を見失っていた時期でした。
他でアルバイトをしていましたが、毎月一定の収入を得られるという確約を条件に自称SE社長を手伝うことにしました。
EP01:契約はナシ(?)
報酬は払うが契約はない。
どういった事業を行うのか目標などを話し合う機会があった。そのときに「毎月一定の収入を得られるという条件だったけど、何かしら契約を結ばなくていいの?」と訪ねたことがありましたが、すべて自称SE社長に却下されました。
まぁスタートアップってそんなもんか、と甘く見ていました。
EP02:話が違う、考えの相違、すれ違い
複数人で仕事をしていました。
私はWEBサイトの運営を任されましたが、私が分からないところを自称SE社長に聞いても「やっておくよ」の一言。他の人には分からないことは丁寧にやり方を教えているという状態でした。
自称SE社長が仕事でどこまで私に求めていたのかわかりませんが、どんな形であれ私としては仕事。任されていることに関連した書籍を読み漁りました。他サイトのレイアウトで良さそうなものがないか探し、需要があるのに投稿数が少ないジャンルを探してサイトに反映させていました。
あるときWordPressのテーマのレイアウトをカスタマイズしたかったのですが、分からない箇所がありました。その辺り経験があった自称SE社長に私は「WEBサイトの構成やデザインに関連したことを教えてほしいんだけど。今後の仕事にも関わってくることだからさ。」と何度か頼んだことがありました。
自称SE社長「君はやらなくて大丈夫」。
自称SE社長が教えてくれることは一切ありませんでした。
当時、方針や気持ちに少しすれ違いがあるなと思っていました。
EP03:社長に引き止められる
1年ほど一緒に仕事をしていましたが、軌道になかなか乗らず、約束の収入もほとんど得られませんでした。
辞めることを考えていたころ、私が「収入にならないならもう辞めたいんだけど」と自称SE社長に伝えました。
すると自称SE社長「君が自分で決めたことだろう??」と揚げ足を取ってきました。
その他にも挑発的なことをいうので私は「それは一定の収入を得られるという確約、前提条件があったからだろう。話が違うなら辞める」と伝えました。
自称SE社長「そういえば、そうだったな…」とつぶやき、少し考えさせてほしいと言いました。
1週間後に食事に行くことになり、そのときに自称SE社長から「君のことは信頼している。今後も続けてほしい。報酬は毎月しっかり払う」と言われ、他のメンバーからも引き止められました。
任されていた仕事自体は嫌いではなかった。
報酬が約束通り払われるなら… 私は、その時は承諾しました。
EP04:プライベートと仕事の境目
自称SE社長は一度も恋人ができたことがなく長年”童貞がコンプレックス”だったらしく酷く悩んでいました。
あるとき、私が任されていたWEBサイト運営が少し軌道に乗ってきたこともあり、もっと仕事が円滑に進んで交友関係も良くなればと考えていました。そこでひとり友達の女性を紹介することにしました。
仕事でも関われるような人物が良いと思い、デザインに強い娘を紹介しました。
これがそもそもの間違いでした。
結果的に自称SE社長と女性は付き合うことになりました。
そのとき自称SE社長は…
「KEISEI君には感謝している。素晴らしい女性を紹介してくれて。本当に感謝している。」「◯◯の案件や〇〇の案件を任せたいと思う。1案件50万円くらいだ。」「他にも何かあれば力になりたい。」「ほんとうに感謝している。」「足を向けてねれないなー」
などと言っていましたが、何一つ実現しませんでした。
EP05:社長のいい加減な言動
自称SE社長に彼女ができてから社長が一生懸命仕事に励んでいる姿を見ることが増えました。
ちょうど同じ時期からコソコソしている様子が目立つようにもなりました。
それとなく私が自称SE社長に「なにか新しいことでもはじめるの?」と、
自称SE社長に聞いたところ「さぁ、君には関係ないし、君は気にしなくて大丈夫」。
あるとき自称SE社長から「彼女と婚約したんだ…」と言われ、続けて「実は君への報酬が払えないんだ…」と告げられました。
当時の私は(今後の関係もあるし…仲間・友達だしな…)と考えていたこともあり、その時は承諾しました。
しかし翌日、自称SE社長のSNSに「ダイソンの掃除機買いました~」という投稿が…。
ダイソンの掃除機は3万円~8万円はしますが…
本当に報酬は払えなかったのか?
あるとき、私が「そういえば、前〇〇の案件任せたいって言ってたけど、その後どうなったの?」と自称SE社長に訊ねると、自称SE社長は「さぁ?そんなこと言ったっけ?」「そういえば、君もさぁ。独立したら??応援するからさ~~」曖昧な返答。 私は苦笑い。
またある日、食事に行ったときに友達Aが自称SE社長に「お前、KEISEI君に感謝しろよ」と言った。
自称SE社長は真顔で「なんで彼に感謝しなきゃダメなんだ??彼が居なくても僕らは結ばれる運命だったんだよ。彼に感謝なんてナイナイ。それにしても彼(KEISEI)はなんで独身なんだろうね。」と小馬鹿にしたような言動。 私は苦笑い。
同じような場面を見聞きすることが日に日に増えていきました。
EP06:社長とケンカ別れ
しばらくして、私のミスが原因で損失を出してしまい、そのことでケンカになりました。
通話にて、自称SE社長「損失についてどうするの?弁償してくれるの?」
一方で、私はこれまでの自称SE社長の態度・言動に相当頭にきていた。
ここは大人として一言謝れば良いところを私は「少し察してくれないか」と伝えました。
すると、自称SE社長はオウム返しで「察してくれ、察してくれ~」と言ってきた。
私が「そういうところが人から反感を買うんじゃないのか?」と言うと
自称SE社長「よくもまぁ俺にそんなこと言えるな?」「それは悪く捉えられてもいいってことだよな?」「金のことはどうでもよかったけど、どうやら君には反省が足りないようだ」「まぁせいぜいその無駄に高いプライドでひとりでやっていけばいい」と言い放ち、私が反論する合間もなく、社長は通話を切りました。
しばらくして私に非があったと思い、一言詫びようと連絡を試みましたが、SNSも電話も通じません。
紐づけされていた管理アカウントも音信不通、全滅です。
自称SE社長にとって私は用済みだったのでしょう。
その後、自称SE社長は法人化して、他の誰かとまた新しい業務をはじめたようです。
私が紹介して婚約したという女性とその後どうなったのか。私の知るところではありません。
起業した友達との仕事は99%失敗する
友達が起業して、一緒に仕事をして成功した…
という話を耳にしますが、そんなことはただの夢物語です。
- 契約の不明確さ:友人関係に甘え、正式な契約を結ばなかった結果、金銭面や業務内容でトラブルが発生。
- コミュニケーション不足:業務の内容や役割分担について話し合いが不十分で、意見の食い違いや誤解が生じる。
- プライベートと仕事の混同:仕事と個人の関係を分けられず、個人的な感情や問題がビジネスに影響を与える。
- 報酬の不履行:約束された報酬が支払われない状況や、それに対する誠意ある対応がなかった。
- 信頼の崩壊:一方的な手のひら返しや不誠実な言動が続き、最終的に友人関係も破綻。
だから上手くいかないというのが現実です。
私の場合、お金の被害は最小限でしたが、こころ・自信を取り戻すのに時間がかかりました。悔しさをバネに前を進むしかありません。
もしも起業するから独立するからと人から誘いがあったときは、一度足を止めて考えてください。
それでも【誰々と起業したい】【誰々と独立したい】【誰々を手伝いたい】というなら、失敗しないようにしっかりと準備をしてから働いてください。私のときのようになりますから。
最後までお読みいただきありがとうございました。
以上、ご参考まで。
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